藤田晋は、創業からわずか2年で自らの会社を東証マザーズ東京証券取引所の上場区分の一つ。2022年の市場再編で、上場企業はプライム・スタンダード・グロースの3区分に分けられた(それ以前は市場第一部・第二部やマザーズと呼ばれていた)。に上場させました。 直後にネットバブルが崩壊し、株価は暴落します。 楽天との資本提携で持ち直したこの会社は、ABEMAとゲームで蘇り、藤田は27年守った社長の椅子を譲りました。
創業から現在へ — ストーリー
事業の構造 — 何で稼いでいるか
投資指標
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投資家目線のポイント
サイバーエージェントは、ゲームのヒット作とABEMAへの投資額という2つの波によって業績が大きく上下してきた会社です。どちらか一方が不調でも、もう一方が支えられる構造になっているかを見ていく視点が参考になりそうです。
2025年、創業者の藤田晋は27年務めた社長の座を若い後継者に譲りました。創業者に依存してきた意思決定が、今後どこまで組織として引き継がれていくかは、この会社の次の変化を読むうえで注目点になりそうです。
東京・原宿——3人で始まった創業
1998年、藤田晋はサイバーエージェントを立ち上げました。
拠点は東京・原宿で、3人からのスタートでした。まだ資金力も知名度もない小さな会社が、のちにインターネット広告最大手の一角になっています。
サイバークリック——堀江貴文の会社と組んだ最初の広告事業
創業間もないサイバーエージェントは、バリュークリック(株)の代理店としてバナー広告事業を始めました。
同じ年のうちに、実際にクリックされた回数で課金する「サイバークリック」というバナー広告サービスを開始しています。開発と保守を担ったのは、当時オン・ザ・エッヂを率いていた堀江貴文の会社でした。
創業からわずか2年での上場
2000年、藤田晋は創業からわずか2年で東証マザーズに会社を上場させました。調達額は225億円にのぼっています。
当時の直近決算の売上高は4億5,000万円ほどで、投資家からは「利回り10%として22億5,000万円の利益が必要」と指摘されるほど規模の差がありました。社員向けの公募株には社内から2億円もの申し込みが集まり、「皆、家族などからお金を借りて買っていた」といいます。
楽天の資本提携——安定株主が生まれる
上場直後のネットバブル崩壊で株価の低迷が続くなか、2001年の暮れ、楽天がサイバーエージェント株式の8.6%(3,780株)を取得する資本提携を発表しました。取得元はグローバルメディアオンライン(当時の第2位株主)で、取得額は推定でおよそ10億円とされています。
楽天側の狙いはインフォシークの広告販売強化や「楽天市場」の広告枠開放でしたが、結果としてこの提携がサイバーエージェントの経営基盤を支える安定株主になりました。
「Ameba」——後発のブログサービスが芸能人の発信拠点に
2004年、サイバーエージェントはブログサービス「Ameba」を開始しました。テレビや雑誌にしか出なかった芸能人・著名人が日常を発信するプラットフォームとして位置づけ、後発ながら知名度を伸ばしています。
その後、アバターサービスやスマートフォン対応で事業を広げ、20年で累計投稿記事数は28億件を超えました。
Cygames誕生——ウマ娘まで駆け上がったゲーム事業
2011年、サイバーエージェントはゲーム開発子会社Cygamesを設立し、ゲーム事業を強化しました。
2021年には「ウマ娘 プリティーダービー」が大ヒットし、リリースから約7カ月で1,000万ダウンロードを突破。この年の連結売上高は前年比39.3%増の6,664億円と過去最高を更新しました。
ABEMA——テレビ朝日との合弁と10年続いた投資フェーズ
2015年、サイバーエージェントはテレビ朝日と共同出資で「AbemaTV」(現ABEMA)を設立し、翌年に開局しました。
動画配信サービスとして規模を広げましたが投資が先行し、メディア事業の営業赤字は2020年度から2023年度の4年間で556億円に達しています。転機は2022年の「FIFAワールドカップカタール2022」全試合無料中継で、期間中の週間利用者数は3,409万を記録しました。
27年ぶりの社長交代——藤田晋、会長へ
藤田晋は2022年に社長交代の方針を明言し、16人の後継候補から3年半かけて準備を進めてきました。2025年、42歳の山内隆裕を新社長に選び、自身は代表権のある会長に就くと発表しています。
山内は2006年に新卒入社し、CyberZの代表やAbemaTVのCOO、アニメ&IP事業本部長などを歴任してきた人物です。藤田が社長を務めたのは、創業からおよそ27年間でした。
