藤田晋は、創業からわずか2年で自らの会社を東証マザーズ東京証券取引所の上場区分の一つ。2022年の市場再編で、上場企業はプライム・スタンダード・グロースの3区分に分けられた(それ以前は市場第一部・第二部やマザーズと呼ばれていた)。に上場させた。 直後にネットバブルが崩壊し、株価は暴落した。 楽天との資本提携で持ち直したこの会社は、ABEMAとウマ娘で蘇り、藤田は27年守った社長の椅子を譲った。
創業から現在へ — ストーリー
10年で、売上は約2.8倍
(会社に残った利益。現金の増減とは異なります)
事業の構造 — 何で稼いでいるか
投資指標
取得中…
小さな代理店——バナー広告の取次から始まった創業
1998年、藤田晋はサイバーエージェントを立ち上げました。
拠点は東京で、まだ資金力も知名度もない小さな会社でした。バナー広告の代理店としてスタートし、のちにインターネット広告最大手の一角になっています。
サイバークリック——広告効果に応じて課金する仕組みだった
サイバーエージェントが立ち上げたのは、企業から広告枠を預かって掲載するバナー広告の取次事業でした。
その年のうちに独自サービスとして始めたのが「サイバークリック」です。広告が実際にクリックされた回数だけに料金が発生する点が特徴で、掲載企業にとっては無駄打ちの少ない広告手段になりました。
創業2年での上場——社員は家族から金を借りて株を買った
2000年、藤田晋は創業からわずか2年で東証マザーズに会社を上場させ、225億円を調達しました。
当時の会社の規模に対しては大きすぎる金額で、社員向けの公募株には社内から多くの申し込みが集まり、「皆、家族などからお金を借りて買っていた」といいます。
楽天の資本提携——株価低迷のなか安定株主が生まれた
上場直後のネットバブル崩壊で株価の低迷が続くなか、2001年の暮れ、楽天がサイバーエージェント株式の8.6%(3,780株)を取得する資本提携を発表しました。
楽天側の狙いはインフォシークの広告販売強化や「楽天市場」の広告枠開放でしたが、結果として、藤田と歩調を合わせる大株主が誕生しました。
「Ameba」——後発から芸能人御用達に化けた
2004年に始まった「Ameba」は、それまでテレビや雑誌にしか出なかった芸能人・著名人が自ら発信する場になりました。
その後、アバターサービスやスマートフォン対応で裾野を広げ、20年で累計投稿記事数は28億件を超えています。
Cygames誕生——ウマ娘まで駆け上がった
2011年、サイバーエージェントはゲーム開発子会社Cygamesを設立しました。
2021年には「ウマ娘 プリティーダービー」が大ヒットし、リリースから約7カ月で1,000万ダウンロードを突破。この年の連結売上高は前年比39.3%増の6,664億円と過去最高を更新しています。
ABEMA——4年556億円の赤字から黒字に転じた
ABEMAは2015年、サイバーエージェントとテレビ朝日の共同出資で生まれました。
動画配信サービスとして規模を広げましたが投資が先行し、2020年度からの4年間で556億円の営業赤字を計上しました。転機は「FIFAワールドカップカタール2022」の全試合無料中継で、期間中の週間利用者数は3,409万を記録しています。
27年ぶりの社長交代——藤田晋、会長に退いた
藤田晋は社長交代の方針を明言し、16人の候補者の中から選んだ山内隆裕を2025年に新社長に据え、自身は代表権のある会長に就くと発表しています。
山内は2006年に新卒入社し、CyberZの代表やAbemaTVのCOO、アニメ&IP事業本部長などを歴任してきた人物です。藤田が社長だったのは、創業からおよそ27年間でした。
